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ぼやき大爆発
世捨て旅行者の雑記帳
尊師の履歴書 (4)
(第1回旅行)

1975年7月末に初めてタイを訪れた時の出来事でした。

タイ南部、マレー半島の西側にある世界的に有名なビーチ・リゾート、プーケット島にある「ヒッピー・ビーチ」 と呼ばれていたビーチを訪れると、そこにある雑貨屋で10人ほどの白人バックパッカーが寝泊りをしていました。

雑貨屋の目の前は幅が100メートルほどの小さくて綺麗なビーチでしたが、周りにはホテルもロッジも民家も無く、有るのは海沿いにある林の中に現地人を顧客にしている雑貨屋があるだけ。 
バックパッカーはその雑貨屋で、夜になると店内のコンクリの床にある食事用の数個ほどのテーブルを隅に片付け、出来た空間に雑魚寝する感じで寝泊まりしていたのですが、料金は無料。

雑貨屋は白人客のために、焼き飯・焼うどん・ラーメンなどの軽食やコーヒー・ソフトドリンク・フルーツサラダなどを出していたので、その気になればその小さいビーチから一歩も出る必要もなく、また、経費が日に1~2ドルで済むので1週間でも1カ月でも留まることが出来たのです。 
もし、何かを必要とするなり、急用ができなら、近くの国道を往来している「ソンティオ」と呼ばれているピックアップの公共バスで10キロほど離れている町に出かければ良いようになっていました。

私もその雑貨屋のコンクリの床で寝泊まりをさせてもらうことにしたのですが10日間ほどバックパッカーと共に寝食を繰りかえしていました。

そういう私は「自転車で世界一周」を望んでいても「海外旅行の方法」を知らない。 
対して、白人バッカーは「世界を股に掛けて旅している」 連中なので、情報を集めたいということで、下手な英語で、連日彼らに話しかけたのです。

すると、ある女の子が、
「バンコクの中央駅の近くにあるタイソングリートに行きなさい。 そこには、日本人旅行者が数多くいて、旅行の仕方の全てがわかる」 と言われてしまったのです。

彼ら・彼女らにとっては、私の下手な英語に対し、答えるのが疎ましかったので、その様に返事をされたのがわかり、その後は、問いかけることはしませんでした。

それだけの出来事でしたが、後々に振り返れば、「あの時点で、私は世界一周のためのレールの上に乗ることが出来た」 ということが分ったので・・・・・・彼らの返答は適切であったのでした。


教えられたとおりに、バンコクの中央駅(ホアランポーン駅)の近くにあるタイソングリートを訪れると、そこはバンコクの世界中のバックパッカーの溜り場。 それだけでなく、プーケットで訪れたヒッピー・ビーチにある雑貨屋と同じで、世界を股にかけて旅をしているバックパッカーにとって「世界的に有名」 な溜り場でもあったのです。

タイソングリートは1978年前後に閉館になって現存していないので、収容人員は忘れましたが、常時、ほぼ満員で、白人が主でそこを間借りする感じで、10人前後の日本人旅行者が泊まっていました。
その約7割が世界を股にかけて旅する猛者でしたが、彼らから多くの情報を得たのです。 インド・中近東・ヨーロッパ・アフリカの旅行の仕方を。 でも、南北アメリカを旅した人には出会いませんでした。

私は、この時に、バンコクに合計で2カ月半ほど滞在していたのですが、でも、タイソングリートに泊まったのは4日ほどで、そこから250メートルほど離れていて、チャイナ・タウンにある三合吉旅社に泊まっていました。 そういう私は旅行の情報と友達を見つけるため、連日でタイソングリートの1階にある食堂に通っていました。

彼らが、教えてくれた旅行の方法は簡単でした。

バンコクという場所柄・・・・・・主なルートはインドやネパール経由で、陸路で中近東からヨーロッパに抜けるコースでしたが・・・・・・これまで白人旅行者が営々として築き上げたルート・・・・・・それはプーケットで出会った白人の中で、ヨーロッパから陸路でインドまで来て、そこから空路でタイまでやって来たルートと同じ・・・・・・つまり、レールが敷かれた上を旅してゆけば良いだけのことです。

世界各地の旅先地にあるバンコクのタイソングリートのような旅行者の溜り場(安宿)で生の情報を聞けば良いのです。 また、その様にするしか、術がなかったのです。
当時では、日本でも、外国でも、・・・・・・まだ『地球の歩き方』などのバックパッカー用のガイドブックが全く売られていなかったので、ましてや、インターネットもなく、白人にとっても、日本人にとっても、本などで調べたくても、調べようがなかったのです。
因みに、その当時の日本では「バックパッカー」という言葉は使われておらず、「個人の長期旅行者」と呼ばれていました。
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